視えないものをみる

Don Juan についての考察もどき

ドン・ジュアンを読む

わりと真面目なエントリー、そして地味にネタばらしです。(ブログネタのネタばらし)参考にした書籍を紹介します。

 

本当にこの作品が大好きで、よくよく理解したい!考えたい!!!!!という方向きエントリーを書きます。

まだ発売までは日があるし、退屈だ!!!という方は時間を割いてみてもいいのかも。

 

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二者から三者へ

仏語がわからないから、検証はできないのだけれども、日本版に引き直した大きな違いは以下の二つだと思っている(今のところ)

・二者の関係→三者の関係に

仏版ではドンジュアンVSラファエル、すなわち悪魔と天使の戦いだったものが、間に影たる亡霊が挿入されて三者の争いになっている。

ドン・ルイに食って掛かるエルヴィラ、そこにいて「様子見よう」と言う(役に立たなさそうな)ドン・カルロ

イザベラがカルロに尋ねる、誰のための怒り?彼女のため?あなたのため?それとも彼のため? という3つの選択肢。

何かVS何か だったら、いずれどちらかが勝ちどちらかが敗者となりそうだけれども、そこにもう一つ加えることで三つ巴。なんだか緩和されている。

・父系から母系へ

ドンジュアンという作品の背景にあるキリスト教は父系の思想。父と子、であるから。
しかしそこに「母」の概念を入れて、父と母のバランスを取っているような気がする。
また、ここに「母」の要素が入ることで、父VS息子の緊張感が若干和らぎ、前項と同じく三つ巴の構図になっている気さえする。

本当は怖い気がするドンジュアン

実は、「結構怖いなぁ」と感じる箇所がある。深読みだけど。何の根拠もないけど。

結構怖い。

 

最初の「殺人」

・人の記憶奪えはしない 

・よく見ておけ 盗人の顔

・この罪から逃さぬために

誰が、誰に復讐を誓っているのか

復讐される「ドン・ジュアン」とは誰なのか

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・ラファエルの戦闘の意味、戦っている相手

 

というか

・ドン・ジュアンの黒、アンダルシアの美女との絡みのポージング・・

この辺は確認しないとあやふやだけど

 

悪の華とは、何

黒蝶ダリア、かな。。

あの花は一体何だろうと考えたときに、「日本では悪の華」でも、よその文化で珍重されてる花だったら問題(?)になりそうだなぁ、と思った。

ユリも、バラも、「悪」にはならない。

ダリア、和名は天竺牡丹、キク科の花。

ダリアはメキシコの国花とも書いてあるけども、、菊ってことならまぁなんとか。

 

それからもう一つ、「悪の華 Les Fleurs du Mal 」ってボードレールの詩からタイトルもらってるのかな。元の仏版のときから。

最後の「旅」という詩が好きだなぁ。

「地獄のドンジュアン」という一節もある模様。

ドン・カルロという人

妄想ついでに、書き留めておこうかな。。

 

ドン・カルロという人はドン・ジュアンに洗礼を授けた人なんじゃないか

ドン・カルロはドン・ジュアンより先に死ぬ(死んだ)んじゃないか

タンバリンダンスのシーンで咲ちゃんだけ立ち位置が一人オイシイ(?)のが気になる。スペースの都合・・ってならいかようでもできそうだけども。次元が違ったりしないのかしら。

ドン・カルロという人は実は?あまり役に立っていない・・けどそれでいい、力を持たないからいい。

多分、この作品のコアは、ドン・カルロなんだろうなぁー という根拠のない直感!!